第16回PICMET Japan Meetingでは「研究開発型スタートアップ」という,独創的・革新的技術の開発を通じて市場創造を目指すスタートアップ企業に注目します.この組織経営においては,技術知,市場知を含めた多様な知識を継続的に獲得していくことが課題の1つです.
技術経営ではこれまで,組織間連携がこの課題に対する有効な手段の1つとして研究がなされ,その主たる効果は市場への価値提案(構想立案)に対しての知識や,その知識を生み出す洞察力を深めることだと指摘されています.この一方で,組織間連携を通じて行われた試行錯誤プロセスや,その結果やむを得ず発生した失敗知識および関連暗黙知が,技術の高度化を目指す研究開発型スタートアップの知識創造能力にどのような影響を持ったのかについては,十分に知られていないところです.加えて,近年の我が国を取り巻くスタートアップ支援や,安全保障を含めた様々な環境変化が,組織間連携による知識創造にどのようなインパクトを持つのかも合わせて議論すべきところでしょう.
このような背景から,2名の研究開発型スタートアップの方をお招きし,技術開発における組織連携を振り返る形で,失敗知識の活用や連携の外部支援の効果等についてお話を頂き,スタートアップ組織の知識獲得戦略について皆様と考えていきたいと思います.
18:30-18:50 趣旨説明
超音波技術を用いたウェアラブル機器の製品化と市場フィードバックに基づいたアップデート:排泄予測デバイスDFreeを事例に
トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社最高技術責任者 正森 良輔
18:50-19:35 (講演25分,QA20分)
スタートアップ視点での企業との共同研究開発の進め方
プラチナバイオ株式会社 最高執行責任者 石井 敦浩
20:20-20:55 総合議論 (21:00 終了)
濱崎 和磨 ディスカッサント/PICMET Japan/ADL
